「彼に開発の権利を返しなさい!」
ジャスティン@大和さんは、厳しくグザヴィエ@ともちゃんに迫る。

エストール@まさこちゃんの持っていた開発の権利を、金で買ったグザヴィエ。その特許申請は、エストールの知らないところで、グザヴィエの手によって握りつぶされていたのだ。

「特許庁にも監査部がありましてね。そこで調べてもらった結果、彼の出した申請は審査どころか、窓口ではねられていました。受け付けた窓口の人間も分かっています。その兄弟があなたの会社で働いていますね。さっき帰っていったうちの一人だ」


で、「その兄弟」は「さっき帰っていったうちの」どっちの一人の兄弟かというお話です。

正解は、みーちゃんです。た、多分?
さっき帰っていった……グザヴィエにボディーガードとして付いていたのは、タマちゃんとみーちゃんです。屋敷前で突然、姿を隠していたはずのエストールが現れ、嫌な予感がしたグザヴィエはボディーガードたちを先に帰すわけです。「出入りの業者だよ、大丈夫だ」と。
タマちゃんは「では失礼します」ってスっと帰るんだけど、みーちゃんは「しかし……」と言いながらエストールにめっちゃガン飛ばしてます。去り際ギリギリまで、ものすごい顔で睨みつけてる。

だって、みーちゃんはエストールのこと知ってるんだもん。た、多分?
みーちゃんの兄弟が特許庁の窓口にいるんですよ。それでエストールの申請をはねたんですね、グザヴィエの差し金で。
行き詰ったエストールが逃亡に至った経緯も全部、兄弟から耳にしてるんです、写真の一枚も見せてもらっているでしょう、「コイツには注意しろよ」と。みーちゃんはその兄弟の口利きでグザヴィエの下で働いてるんだから。
なのに、そんなエストールがグザヴィエの元に現れたんですもの。そりゃあ、あれだけ恐い顔にもなるって。主人の危機、いや下手したら己も、そして背任行為が明るみになれば兄弟もが、失職の危機ですよ。コイツこのまま凹って闇に葬っちゃったほうがいいんじゃないかぐらいの。た、多分?

ただエストール、デカいからなあ……とはいえ、グザヴィエもっとデカいし(笑)、みーちゃんだって充分デカいし、タマちゃんは上背ないけどマッチョです。この段階ではジャスティンたちは登場してない、つまり一対三だし、勝算はあるんですよ。みーちゃんは瞬時にそこまで計算してます。た、多分?

ちなみに、みーちゃんの兄弟の名前はリチャードです(違うと思う)。
昼間は特許庁の窓口で働いていますが、なんせ定時上がりなのでね。夜はクラブのボーイ長やってます(違うと思う)。

この、貴族の隠れ家である秘密のクラブには、なぜかお客としてタマちゃんが通っています。あの振舞いからして、かなりの常連でしょう。えと、主人ですら貴族じゃないのに、なぜそのボディーガードが?
これもリチャードが裏から手を回してるんですね(違うと思う)。

タマちゃんの同僚、そしてリチャードの兄弟であるところのボディーガードみーちゃんは……リチャードが働いている限り、このクラブには来られません。
ええ、それは間違いなく。

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