スチュアート@大和さんが飛び込んだアニメーション制作会社Dream Factory Inc.に、ある日突然、ラルフ・ブラウン@みっちゃんという男がやってきた。
自称、オクラホマのトウモロコシ畑を所有する、農家の跡取り息子。アニメヲタクの趣味が高じて、アニメ会社に押しかけてきたのだという。
ラルフは常にわあわあと叫び続ける、ハイテンションで不思議な男。スチュアートも、2Dチームの仲間たちも、いまひとつ彼の正体が分からないまま、その存在に引っ掻き回される。

や、もうね。ほんとうにラルフはかあわあいいのですよ(溶解)。
メーターぶっちぎりのハイテンションっぷり、どこまでアドリブなんだか「イェイイェイイェイのイエエエェェ~~イ!!」とかなんとかずっと騒ぎまくりで、とにかくかあわあいくて、とにかく変。
そう、変なんです。ラルフは変わり者として書かれているのです。

キラキラプリンスである、ステレオタイプの大和悠河。キザでクールな悪役である、ステレオタイプの蘭寿とむ。
私はこの安易なキャラ設定に疑問を感じざるをえないのですが、それでも一般受けという観点からすれば、これもありだとは思うのです。つか、ここまではありだとは思うのです。

で、一般的なイメージで書かれた、ステレオタイプの北翔海莉は、オクラホマの農家の変わり者だとでもいうのですか?
絶対テキに納得できないんですけど。

これは、路線の三番手スターにアテるべきキャラではない。

みっちゃんは下級生の頃から抜擢を受けてきたスターさんです。それでもなんだか垢抜けない部分も見せていたのが彼の魅力でもあったし、そしてもしかしたら彼の欠点でもあったのかもしれない。
おそらく血の滲むような努力を重ね、みっちゃんは今の美しい男役の型を手に入れた人です。
いまや、かっこいいことを演って当然のようにビシっとかっこいいみっちゃん。
なのに、ちょっと垢抜けないピュアな顔を、今でもどこかで覗かせてしまう時もあったりして、そこがまたみっちゃんの魅力なのですよ。
しかし、ちょっと垢抜けない顔をどこかで覗かせてしまうということと、最初から垢抜けない田舎のお兄ちゃんを演るということは、根本的に意味が違います。

みっちゃんにトウモロコシ持たせるなんて、そんな設定ありえないからっ。

作者の考えるステレオタイプの北翔海莉って、いったいなんなのですか。
少なくとも私が作者なら(あんた何者?笑)、みっちゃんにアテてあんな役は絶対に書きません。
作者、許すまじ。

ただね。ラルフはかあわあいいの。テンションぶっちぎりのみっちゃんは、それはそれはかあわあいいの。
そして、みっちゃん自身がラルフという役を心から楽しんで、いろいろ工夫して演っている、それがすっごい伝わってくるから。
次々と繰り出すアドリブで、自分の役も場面も盛り上げてくれて、それに私はしあわせを感じるから。

だからねええ。ラルフというキャラを、すべて許せる気もしてくるのです。はい、大甘ですみませんすみません。

そんなかあわあいいラルフくんは、実は二面性を持った人物だったのです。
その正体は……。

ってね。二面性の使い方を完璧に間違えている作者に、やはり私は全力で抗議したい。
で、その話へ続く。

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